福田正博は惨敗したU-23日本代表に「もう一度見たい選手」が2人いる (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 五輪まであと半年。五輪代表世代に海外組が増えたことで、今回もチームの軸になる選手を招集できていないのが実情だ。さらに、どの選手を東京五輪に招集できるのか、直前までわからない部分もある。

 W杯予選と異なり、五輪は選手を招集できる拘束力がない。実際、リオデジャネイロ五輪では久保裕也(当時スイスのヤングボーイズ所属)がメンバーに入っていたものの、直前になってクラブから招集を拒否された。

 こうしたケースは東京五輪でも十分起こりうる。東京五輪世代は攻守両面で主軸となる選手のほとんどが欧州クラブの所属だ。また、東京五輪の主力に考えていた国内組の選手たちが昨夏に次々と海外移籍したことも、森保監督の仕事を難しいものにしている。海外組を招集できないなど、さまざまなことを想定してチームづくりを進めなければいけない。

 いずれにしても、今回の大会が国内組の選手にとって東京五輪代表18人のメンバーに入るための大きなチャンスだったのは間違いない。しかし、その好機をモノにしようという「がむしゃらさ」がプレーから伝わってくる選手は、残念ながらあまりいなかった。

 そうしたなかで、橋岡大樹にはポジティブな印象を受けた。サイドバック、センターバック、ウイングと複数ポジションを担えるユーティリティーさを示し、3試合にフル出場。攻撃面に課題は残すものの、高さと強さという持ち味を発揮したことは評価できる。

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