無理...と思ったら天職だった。松本泰志は最強ボランチへ進化する (4ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • (株)サンエス秋田耕二●撮影 photo by Akita Koji, AFLO

―― 彼らは3バックでもプレーできるけど、ボランチでもプレーできるから、ライバルにもなるし、身近なお手本でもある。

松本 海外を経験している選手と一緒にできるのは、すごくうれしいですし、ふたりは僕にないものをたくさん持っているので、たくさん吸収したいなという想いはあります。

―― 寄せの速さとゴールへの意識も取り入れて。

松本 そうですね。そうすれば、もっと上の段階に行けるんじゃないかって思います。

―― チームの成長はどう感じていますか?

松本 みんな、フォーメーションにも慣れてきて、位置取りもわかってきましたし、選手間のコミュニケーションも試合を追うごとに増えてきています。すごくいい成長ができていると思います。

―― A代表は意識しませんか? 堂安律選手(フローニンゲン)、冨安健洋選手(シント・トロイデン)は同級生ですが。

松本 もちろん、目指すところはそこですけど、現状の力ではまだまだだなって思っています。トミや堂安は全然違いますし、トップクラスだと思うので、彼らに追いつくためには、もっともっと試合経験を積んで、できることを増やしていかないと。

―― 将来的に海外でプレーしたいという想いは?

松本 今のところ、そんなに考えていないです。ここで一流になってから行けたらいいなって思いますけど、まずはここでトップ選手になりたいですね。

―― 今、掲げている大きなテーマは?

松本 やっぱり、ゲームをコントロールできるようになること。あと、バランスを取るだけでなく、決定的な仕事に絡むこと。そのふたつが今の僕の課題なんじゃないかって思います。1試合、1試合、新しいことがたくさん経験できるし、しかも結果もついてくる。試合が終わったあと、練習で自分の課題に取り組めるので、毎日が充実しています。

【profile】
松本泰志(まつもと・たいし)
1998年8月22日生まれ、埼玉県東松山市出身。昌平高時代は1年時に高校選手権、3年時に高校総体に出場する。2017年、サンフレッチェ広島に入団。同年11月、U-20日本代表メンバーに選ばれる。ポジション=MF。180cm、69kg。

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