U-20W杯初戦はドロー。エクアドルに苦戦を強いられた日本の誤算
相手にゲームを支配され、どうなることかと不安ばかりを覚えた前半から一転、後半はかなり持ち直した。
前半に先制されながら、後半なかばに追いつき、さらに攻勢の時間を作っていたことを考えれば、逆転したかった試合ではある。だが、追いつく前に2点目、3点目を許していた可能性も十分にあり、それを思えば、負けなくてよかった試合だとも言える。
最終ラインで踏ん張ったDF菅原由勢が、「難しい試合で勝ち点1を取れたことは前向きに捉えている」と話していたが、この内容で勝ち点1なら、納得すべき試合だろう。
U-20ワールドカップのグループリーグ初戦。日本はエクアドルと対戦し、1-1で引き分けた。
エクアドルの攻撃を何とか1点に抑え、勝ち点1を得たU-20日本代表 試合序盤は、日本の高い位置からの積極的な守備が、エクアドルの攻撃をうまく抑えていた。試合の入り方としては悪くなかった。
しかし、エクアドルが日本の出方を冷静に見極めながら、前線からの守備をいなすようにボールを回し始めると、日本はたちまち押し込まれた。ボールの奪いどころが定められなくなり、ようやくボールを奪っても落ち着いてパスをつなぐことができず、前線へ大きく蹴り出すばかり。すぐにボールは相手に回収され、守る時間ばかりを長くした。
「後ろ(DF)の4人が体を張って守ってくれたが、あれだけボールを支配されれば、事故は起きる」
キャプテンのMF齊藤未月がそう話したように、日本は劣勢の時間が続いていた45分、自陣で与えたFKからのオウンゴール(GK若原智哉がパンチングしたボールが、FW田川亨介の顔に当たってゴールイン)で、エクアドルに先制を許した。
U-20日本代表を率いる影山雅永監督が語る。
「(事前の分析で)エクアドルがいいチームだと強調し過ぎたことが、前半のようなパフォーマンスになったと反省している。チーム全体としてナーバスになり、普段やっていることを放棄するような前半になった」
南米予選を1位で勝ち上がってきた、エクアドルは強かった。齊藤未が「20番はスペシャリティがあった」と認めたFWゴンザロ・プラタに、スピードあるドリブルで何度も突破を許すなど、選手個々の能力が高かった。
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