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森保監督の志向を代表に
呼ばれなくなった選手の顔ぶれから読み解く (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Fujita Masato

 山口は森保監督の現役時代と同じポジション。だが、森保監督が求める守備的MF像と合致するのは青山敏弘(サンフレッチェ広島)であって、山口のプレースタイルではない。ズバリ、山口は監督の好みではないのだろう。

 ロシアW杯後、マインツからニューカッスルに移籍した武藤は、プレミアの水に慣れ、出場機会を増やしている。選手として幅を広げた印象を受けるが、森保監督にはそれが響いていない様子。あるいは好みの問題なのか。

 GKの中村航輔は昌子と似たような存在だ。ケガから復帰したばかりだが、期待の若手であり実力者だ。次回、アジアカップのメンバーに選出されるか否か、微妙な状況になってきた。所属チーム(柏)の成績の悪さも気になる。

 名手、大島僚太も故障がちだ。直近の柏戦(第31節)はベンチ。選ばれても選ばれなくても、という微妙な状態にある。同じことは同僚の小林悠にも言える。森保監督にとって、どうしても選びたい選手ではなさそうに見えてしまう。さらに森保ジャパンの緒戦、対コスタリカ戦に途中交代で出場した車屋紳太郎(川崎)も現在、故障中の身の上だ。

 その結果、Jリーグ2連覇をほぼ確実なものにしている川崎からは誰も選ばれない事態となった。理由はケガだけなのか。森保サッカーとの相性の悪さにまで言及すべきことなのか。ディフェンスリーダーの谷口彰悟ぐらいは、選んでもいいのではないかと思うが、優勝が確実視されているチームから誰も選ばれないことを、不思議がる人がいないこともまた不思議だ。

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