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スペインの名伯楽が森保Jを祝福。
「日本人の特長が最大限出ていた」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by Sano Miki

 集中力が高く、リスタートも迅速。油断がなかった。ライン間の連絡機能も高く、有効なスペースを与えていない。

 たとえば敵陣でCKを取ると、得点を取るためのポジションばかり考えがちである。しかし攻撃しているときこそ、守備の準備をしなければならない。この日は、そういった戦術的原則が守られていた。CKの跳ね返りが相手に渡っても、その攻撃を封じ、遅らせる選手が配置されていた」

 後半21分、日本は南野が2点目を奪ってリードを広げている。

「コスタリカ戦の中島は、ビジョンの明晰さと判断のよさ、スキルの高さで際立っていた。2点目のシーンも、1本のパスで中央左サイドを破っている。走り込んだボランチの遠藤が、マイナス方向にパス。これを受けた南野が適切なコントロールから、左足でゴールを決めた。コンビネーションを使った素晴らしい得点で、この日、最高のプレーだったと言えるだろう。

 アディショナルタイムには、交代出場した伊東純也(柏レイソル)が右サイドを攻め上がり、1対1から中に切り返してマークを外し、左足のシュートを鮮やかに決めている」

 3-0の完勝。森保ジャパンの初陣はこれ以上ないものになった。

「コスタリカのプレーレベルが低かったことは、残念ながら否定できない。そこは差し引いて評価すべきだ」

 エチャリはそう断ったうえで、日本の船出をこう祝福している。

「日本のプレースピードは圧倒的だった。チームとして距離感などのバランスが崩れず、試合を通して選手同士が連係し、ラインもコンパクトに保っていた。攻撃でボールを失った後のリスク管理も徹底され、トランジションは及第点。なにより、日本人のプレーキャラクターであるスピードとテクニックを最大限に活用した試合だったと言える。今後の成長を見守りたい」

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