スペインの名伯楽が森保Jを祝福。
「日本人の特長が最大限出ていた」 (2ページ目)
しかし前半8分、最初に決定機を得たのはコスタリカだった。ロングボールをヘディングで競り勝って跳ね返すと、それを拾ったランダル・レアルが、佐々木翔(サンフレッチェ広島)のディフェンスをかわして右サイドに侵入。追いすがる佐々木を切り返して、左足で際どいシュートを浴びせている。
もっとも、日本は主導権を失っていない。スキルの高い選手たちが、コンビネーションを使い、前線までボールを運んでいる。コスタリカの選手たちはそれをファウルでどうにか止めるしかない有様だった。
そして前半16分だった。押し込んでいた日本は、中島が蹴った右CKをニアサイドで佐々木が頭で合わせる。これが敵ディフェンダーの頭をかすめ、オウンゴールで先制に成功している。
その後はコスタリカが中盤を固めたことで、試合は膠着した。
しかし前半38分には、日本は目を見張るコンビネーションを見せている。中盤での強度の高い攻防から、ボールを拾った遠藤航(シント・トロイデン)が絶好のボールを前線の小林に入れる。落としたボールを南野が右足ボレーで枠に飛ばした。ボールはGKに弾き出されたものの、縦に速い攻撃で好機を作り出し、高い連係度を示している。選手たちは、試合の流れに柔軟に対応できていた」
後半に入ると、日本のプレーは加速して完全にコスタリカを凌駕することになった。
「日本は少ないタッチでボールを回し、インサイド、アウトサイドと攻め立てている。プレーテンポの速さは、単純なボールの動かし方だけではない。ボールを失った後のトランジション(攻守の切り替え)にも速さは出ていた。攻撃しながらも守備の準備ができており、"相手に虚を突かせない"という周到な戦い方を見せていたのだ。
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