スペインの名将がウクライナ戦に苦言。「日本は1対1の決闘をするな」
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「ウクライナ戦はマリ戦のように追いつくことができなかった。しかし、結果以上に心配になったのは、プレーレベルの不安定さだ。90分の間であまりに波がありすぎた。戦術的な熟成が滞っている証拠だろう」
ミケル・エチャリはそう言って、3月27日に行なわれた日本代表のウクライナ戦について苦言を呈している。
エチャリは、あのジョゼップ・グアルディオラ(現マンチェスター・シティ監督)がそのスカウティング力に惚れ込み、バルサに誘われたこともあった。グアルディオラが師匠と仰ぐひとり、ファンマ・リージョのそのまた師匠でもある。また、監督時代には選手としてのウナイ・エメリ(現パリ・サンジェルマン監督)に大きな影響を与え、パリSG監督就任の際は真っ先に連絡がきたほどだという。
「日本にとって2016年のオーストラリア戦は、戦術的にベストゲームに近かった(アウェーで1-1)。ところが、昨年は向上が見られず、今年に入ってからも停滞してしまっている。新たな選手を試したために、うまくいかない部分は考慮すべきだろう。ただ、やはり負けてしまっては、不信感が生まれてしまうものだ」
では、どこに戦術的な破綻があるのか?
ウクライナ戦に先発、後半19分に退いた本田圭佑。エチャリ氏はその守備を評価した「マリ戦から代わって先発出場したのは、川島永嗣、酒井高徳、植田直通、山口蛍、柴崎岳、原口元気、本田圭佑、杉本健勇の8人。川島、山口、本田、原口は主力選手と言えるはずで、本来のチームに近くなったものの、やはりテストの色合いは濃かった。システムはマリ戦と同じく同じ4-2-3-1を採用した。
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