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「シンジがベンチだなんて...」。
負けを認めた豪州メンバーの日本選手評 (4ページ目)

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 一昨年までドルトムントに所属していたムスタファ・アミニは、試合の終盤に投入されて代表2キャップ目を刻んだ。かつて、ユルゲン・クロップ監督に「紛れもないタレント」と評価された24歳は、「更衣室ではしっかりやり直そうと話し合ったよ」と敗戦にもしっかり前を向いている。

「とにかくタイに勝って、W杯に行く。最終戦だからといって、特に重圧が大きいとは思わない。代表戦にはいつだってプレッシャーがある。簡単な試合なんてないさ。今日の日本はとても強かったけど、そこには6万人の大観衆の力もあったと思う。彼らの声援は間違いなく、選手たちを後押ししていたよ」

 元同僚の香川真司とシャツを交換したことを嬉しそうに話してくれたアミニは、「シンジがベンチだなんて、日本の選手層はすごいよね」と続けた。「試合の流れを決定的に変えた浅野(拓磨)も怖い選手だ。そんな若手が名のある選手のポジションを奪っているのは、日本にとってよいことだと思う」

 最後に「ロシアには一緒に行こう。幸運を祈っている」と伝えると、「もちろんさ! ありがとう」と笑顔で返し、握手をして別れた。
 
 彼らのようなポジティブな選手たちがいるかぎり、指揮官の提唱する革命の火は消えないだろう。アジアのレベルを上げていくには、切磋琢磨できるライバルが必要だ。大いなる挑戦を続けるサッカルーズの行く末にも注目していきたい。

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