2017.09.01

「シンジがベンチだなんて…」。
負けを認めた豪州メンバーの日本選手評

  • 井川洋一●取材・文 text by Igawa Yoichi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 革命への果てしなき道のり──。オーストラリア代表のアンジェ・ポステコグルー監督が挑んでいるのは、W杯予選だけではない。サッカルーズ(豪州代表の愛称)の大改革にも取り組んでいるのだ。

オーストラリア戦に勝利し、ロシアW杯出場を喜ぶ日本代表 ロングボール主体の戦術からショートパスをつないで崩すスタイルに舵を切り、より多くのサポーターの共感を呼んでいる。ポステコグルー監督は「ゆくゆくはフットボールを国内で一番のスポーツにしたい」という想いを胸に、就任から約4年間を過ごしてきた。コンフェデレーションズ杯で見事な戦いぶりを披露し、その歩みは順調に進んでいるかとも思われたが、8月31日の日本戦では道の険しさをあらためて痛感したことだろう。

「ポゼッションはできたけれど、効果的ではなかったし、攻守の切り替えもうまくいかなかった。日本はすかさずそこを突き、我々にダメージを与えた。それでも、私たちが意図するところは変わらない。このやり方でソリューションを見出していきたい」

 試合後の会見では、憔悴した表情でうつむき加減に言葉を絞り出した。中盤の主力のひとり、アーロン・ムーイが直前の体調不良で出場できない不運もあったが、52歳のオーストラリア人指揮官はそれを言い訳にせず、先制されたシーンについても、責任は特定の選手ではなく「自分にある」と述べた。