U-20日本は「フィジカルの怪物」
ベネズエラをどう攻略するのか (2ページ目)
今大会のベネズエラは、メキシコ、ドイツという育成年代の強化に優れた国と同居したグループBを、3戦全勝の勝ち点9、総得点10、総失点0という完璧な成績でトップ通過。出場全24カ国中、3戦全勝は他にもフランス(グループE)がいるが、得失点差では総得点9、総失点0のフランスをも上回る。グループリーグの成績だけで見れば、今大会最強と言ってもいいチームなのである。
グループリーグ3試合で10ゴールという全24カ国中最多の数字が示すとおり、ベネズエラの特徴は個々の能力が高く、しかも駒が豊富な攻撃陣だ。
システムは、ともに長身のFWロナルド・ペーニャ(背番号9)、ロナルド・チャコン(背番号11)が2トップを組む4-4-2と、ペーニャを1トップにし、身長158cmの小柄なドリブラー、MFジェフェルソン・ソテルド(背番号10)をトップ下に置く4-2-3-1を併用。タイプは異なるが、どちらも破壊力抜群だ。
ベネズエラの中心選手であるセルヒオ・コルドバ とはいえ、どちらのシステムを採用するにしても、ベネズエラの攻撃の中心を成すのはサイド攻撃。特に右サイドのFWセルヒオ・コルドバ(背番号19)は、爆発的なスピードとパワーを併せ持つフィジカルモンスターである。
瞬間的な加速力にはやや欠けるが、スペースを与えてしまえばスピードで楽々と相手を抜き去り、止めにくるDFを強靭な肉体で跳ね飛ばす。
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