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五輪代表合宿で、富樫、野津田ら「新戦力」のアピールは実ったか (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 現在のU-23代表においても、チーム立ち上げ当初から主力としてプレーしていたが、相次ぐケガで戦線離脱することも多く、1月のアジアU-23選手権にも出場していない。それだけに、リオ五輪にかける思いは強い。

 今季開幕後に、より多くの出場機会を求めてサンフレッチェ広島から新潟へ期限付き移籍したのも、そんな気持ちの表れだ。野津田は語る。

「今回の代表合宿が勝負の場所だと思っていた。ここで結果が出せるか、アピールできるかで、次につながる大事な合宿。思い切って結果にこだわってやった」

 清水戦でのU-23日本代表唯一のゴールを決めたのは、その野津田だった。

 後半の45分間に出場した野津田は、味方がファールを受けた瞬間、相手DFの足が止まったのを見逃さず、DFラインの裏のスペースに走り込むと、素早いリスタートからのパスを受け、冷静にシュートを流し込んだ。

「若い選手は自分たちの得意なプレーで勝ちたいと考えてしまいがちだが、ああいうインサイドワークを身につけないと。隙を突かないと世界では勝てない。彼(野津田)には隙を突く姿勢があった」

 手倉森監督がそう言って称える貴重な同点ゴールである。野津田自身も「久しぶりに代表に来て、ゴールできたのは自信になる。ゴールに向かって積極的にプレーできたのが得点につながった」と納得の表情を見せ、強い口調でこう続けた。

「(代表に選ばれるかどうかの)危機感はあった。結果を残さないと、次はないと覚悟を持っていた」

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