掟破りのメンバー選考に見る、ハリルJの「泣きどころ」 (2ページ目)
そして今回、本田圭佑(ミラン/イタリア)、岡崎慎司(レスター・シティ/イングランド)ら、お馴染みのメンバーとともに名を連ねたのが、南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)と金崎夢生(鹿島アントラーズ)。南野はA代表デビューを果たした先月に続いての選出、金崎はハリルホジッチ監督になってからは初めての選出となった。
ナビスコカップ決勝でも活躍し、ハリルホジッチ監督になって初の代表入りを果たした金崎夢生(左)。 興味深いのは、いずれの選手も「ゴリゴリの点取り屋」ではないということだ。
南野は現在、オーストリア・リーグで得点を積み重ねているが、セレッソ大阪時代は主に左サイドMFを務めていたことでもわかるように、ドリブルの突破力があってチャンスメイクにも長(た)けたタイプ。金崎にしても、現在は鹿島アントラーズで1トップを務めるなど最前線でプレーしているが、元来は攻撃の組み立てに優れたテクニシャンである。大きく括(くく)れば、ふたりともが「MFもこなせるタイプ」のFWなのだ。
得点力をもっと高めたいと考えるならば、もっと直接的に「ゴリゴリの点取り屋」を取り込むのもひとつの手だろう。
ハリルホジッチ監督自身、「真ん中(ゴール前)に少しパワーが足りない。センタリングを有効に活用できる選手を探していた」と話しているように、それなりの回数のチャンスは作れている日本代表にとっては、フィニッシュを決めてくれる選手を呼んでくるのが手っ取り早い。例えば今回、代表招集が噂されていたハーフナー・マイク(ADOデン・ハーグ/オランダ)などはそうした選手のひとりだ。
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