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日本サッカー界の至宝・藤田俊哉がオランダで見る夢の続き (3ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

「(本田)圭佑はどんどんいい選手になっていったよね。プロに入って来たときからいいものは持っていた。とにかく野望があって。だからこそ、『プロなら結果で証明しろ。そうしたらもっと大口を叩けるぞって』ってあいつには言ってたよ」

 藤田氏はそう語っていたことがあるが、"プロ選手とは"を懇々と伝え続けてきた。

送別試合のために集まった選手たちに胴上げされる藤田氏。約2万人の観客からは万雷の拍手送別試合のために集まった選手たちに胴上げされる藤田氏。約2万人の観客からは万雷の拍手 プロサッカー選手として20年近くを全力で生き抜いた藤田は、今年の夏から選手としてもプレイしたオランダにわたり、「欧州のクラブチームを率いて、タイトルを取る」と志は高い。具体的には送別セレモニーに会長が訪れたVVVフェンロで、指導者としての一歩を踏み出すという。

「『トシヤは体がでかければワールドカップにも出ていた』なんて言う人がいる。でも、そもそも俺が俺じゃなかったら意味がないでしょ? 俺はこの体だったから、考えてサッカーをしてきたわけ。自分を人と比べたりしないよ」

 藤田氏がいかなる指導者になるのか。それはまだ分からない。しかし、プロの指導者として一切の妥協をしない、オリジナルなサッカー見せてくれるはずである。

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