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【日本代表】五輪世代がザックジャパンに食い込む隙はあるか? (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 本田が前線にポジションを移せば、トップ下に空きが生まれることになる。そこに、本田と同じく当たり負けしないフィジカルとミドルシュートを備えた大津祐樹が名乗りを挙げてもおかしくない。また、攻撃面で『違い』を生み出せる点を重視すれば、ザックジャパンでの招集経験もある、宇佐美貴史にもチャンスがあるだろう。

 また、香川真司がトップ下に入るとしたら、今度は左サイドハーフが空席になる。となれば、大津や宇佐美だけでなく、オリンピックで世界の度肝を抜いたスピードスター、永井謙佑にもポジション奪取の可能性が出てくる。

 右サイドでは、最終予選ですでに岡崎慎司に代わって清武が、内田篤人に代わって酒井宏が途中出場を果たしている。その争いに割って入ろうとしているのが、ベネズエラ戦に選ばれた酒井高だ。サイドハーフもサイドバックもこなせるうえに、右でも左でもプレイできるため、ザッケローニ監督に重宝がられても不思議はない。酒井は言う。

「代表に呼ばれたのはアジアカップのとき以来。覚えていてくれて嬉しかった。ドイツでやっていることが間違っていなかったと改めて感じたし、この先もこのチームに残っていきたいと思っています」

 さらに、センターバックのバックアップの人選にザッケローニ監督が頭を悩ませているならば、今野泰幸や吉田と同じように、フィード能力の高い鈴木大輔が試される可能性も十分ある。五輪代表でボランチを務めた扇原貴宏も、ユース時代にはセンターバックとしてプレイしていただけに、再コンバートするのも一考だ。

 五輪世代の突き上げがA代表に必要だというのは、当の彼らも十分感じているようだ。A代表の一員としてアジアカップやW杯予選に参加した権田は語る。

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