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【インタビュー】巨人の岸田行倫は甲斐拓也の加入にも「絶対に負けられない」 打撃向上の理由とWBCへの思いも語った (3ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文text & photo by Shiratori Junichi

【WBC出場にも意欲】

 岸田は続けて、キャッチャー目線で巨人の投手陣についても語った。昨シーズンの先発陣は、2024年に15勝(3敗)を挙げた菅野智之がボルチモア・オリオールズに移籍した影響もあり、苦しいやりくりを強いられた。楽天から加入した田中将大が日米通算200勝を達成するという明るいニュースもあったが、エースの戸郷翔征が2度の二軍調整を経験するなど、8勝9敗と本来のピッチングができなかった。

「僕はシーズンの途中から組むことになったので、戸郷の"最悪な状態"はわかりません。それでも、変化球でカウントが取れなかったり、フォークボールを見極められたり、空振りを取れていたような速球を外野に弾かれたりすることも多く、お互いに試行錯誤を重ねながら1年を過ごしました。

 ただ、苦しいなかで必死に考えながら"攻めの投球"を目指した経験は、戸郷が本来の調子を取り戻した時にきっと生かされると思います。絶対にあの時間は無駄にはならない。そう信じています」

 チームはリーグ優勝と日本一に向け、2年ぶりに主将制度を復活。そこで阿部慎之助監督は、岸田を21代目の主将に任命した。気持ちを新たにキャンプインに備えているだろうが、今年3月には「野球をやっている以上は目指したい場所ですし、代表に選ばれたい気持ちもあります」と話すWBCも控えている。

 日本代表メンバーは一部しか発表されていないが、あらためて思いを語った。

「昨年3月の強化試合で日本代表に選んでいただいてから、『侍ジャパンのユニフォームを着て野球をやりたい』という思いが強くなりました」

 本拠地・東京ドームで行なわれた韓国代表との親善試合(11月15日)では、代打として登場して勝ち越し3ランを放っている。

「もし選んでいただけたら、まずは投手陣とコミュニケーションをしっかり取りたいですし、ブルペンで多くのボールを受けることが大切だと思います」

 そして最後に、シーズンに向けた抱負を口にした。

「連覇を目指した昨年はリーグ3位に終わり、その後のクライマックスシリーズも敗退と、すごく悔しい思いをしました。2024年もリーグ優勝したものの、日本シリーズ出場は叶わなかったので、ひとつひとつ壁を乗り越えて、日本一をつかむシーズンにしたいと思います」

 攻守に欠かせない存在となった岸田は、これまでに手の届かなかった高みを目指す。

(泉口友汰インタビュー>>)

【プロフィール】

岸田行倫(きしだ・ゆきのり)

1996年10月10日生まれ、兵庫県出身。キャッチャー。報徳学園高校では1年春からベンチ入り。同年の秋からショートを務めたが、2年秋にキャッチャーに転向。3年春にはセンバツ出場を果たした。同年、U18代表に選ばれ、アジア選手権準優勝に貢献した。卒業後は大阪ガスでプレーし、1年目の秋に正捕手の座を獲得。3年目の2017年のドラフト会議で巨人から2位指名を受けて入団した。

著者プロフィール

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