【プロ野球】心が折れかけた2年からの逆襲 ヤクルト・北村恵吾が一軍仕様の集中力でつかんだ再出発 (4ページ目)
準備は前日から始まる。「次の日の先発投手の動画も見ますが」と話して続けた。
「たとえば相手が阪神なら、予告先発の投手が梅野(隆太郎)さんと組んでいる試合、坂本(誠志郎)さんと組んでいる試合を見比べます。ピッチャーはキャッチャーのサインにうなずいて投げるわけなので、キャッチャー本位で見ていくと配球が全然違うんだなと気づくんです。 そういう動画をじっくり見て分析して、『明日はこのプランでいこう』と、打っている場面をイメージしてから寝る。これはファームの頃から習慣になっていました。やっておかないと不安になるので」
【相手バッテリーを揺さぶった工夫】
結果を出すことで、相手も北村を研究してきた。
「すごく感じたのは、左投手に対しては打率3割くらいあったんですけど、大松(尚逸)コーチがデータを出してくれたところ近めのボールは打ってなくて、落ちる球や少し甘く入ってきた外寄りの真っすぐを引っかけて、レフト方向にヒットにしていたんです」
相手チームはそこをついてきたという。
「その傾向がデータに出ていたので、内角の真っすぐやカット系をどんどん増やしてくるようになったんです。それを気にしすぎてしまって、バッティングが少し崩れてしまった時期もあったのですが、神宮の最終戦(9月28日)で巨人の横川(凱)投手と対戦した時に閃いたというか......。内寄りのボールの意識も含めて、最初から手がない状況をつくれへんかなと」
そうして、北村はバッターボックスの内側のラインに「ホントにつま先がかかるくらいにビタビタに立ってみたんです」と話した。
「そうしたら、胸元がすごく窮屈に感じて、自然と手が出なくなったんです。『これ、めっちゃいいかも』って。それで、30日のDeNA戦(横浜)も先発が左のケイ投手だったので同じように立ってみたところ、キャッチャーの山本祐大さんに『近くに立ちすぎやろ』と。バッテリーにそこまで意識させられたのは大きかったですし、『やっぱりこれ、いいかも』とあらためて思いました(笑)」
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