【部活やろうぜ!】西川愛也を擁した花咲徳栄の甲子園優勝「本当に優勝したの? 俺らが? みたいな感じでした」 (2ページ目)
【のちに西武でチームメイトになるふたりとの対戦】
初めての甲子園で特別な感覚を味わった西川は、その後、全国の舞台に2回立った。
高2で初出場したセンバツの後、埼玉の春季大会決勝で大胸筋を断裂し、以降の甲子園ではレフトからショートまで山なりの送球しかできなかった。それでも起用され続けたのは、守備を補って余りあるほどの打力を備えていたからだ。
高2夏の甲子園では、のちに西武でチームメイトになるふたりの先輩と対戦した。2回戦で樟南(鹿児島)の先発マウンドに上がったのは、左腕の浜屋将太だった。
「レフト前とピッチャー強襲の内野安打を打ったんです。2本目がタイムリーになったけど、『あれは打球がショボすぎて捕れなかった』と浜屋さんがいつも言ってくるんです。『でもヒットはヒットだよ』って(笑)。1本目のレフト前も、まあまあきれいに打ったんですよ。『あれも詰まって、たまたま落ちただけだよ』と、めっちゃ言ってきます」
3回戦では、この大会を制する作新学院(栃木)と激突。マウンドに立ちはだかったのは、花咲徳栄戦で最速152キロを計測した今井達也だった。
「高校で150キロなんて、そんなに見ないじゃないですか。めちゃめちゃ速くて三振しました。3打数1安打、三振2個にデットボール1個。ヒットはボテボテのセンター前。三振の1個は曲がり球かな。カットボールか何かがキャッチャーのめっちゃ前でバウンドして、僕がハーフスイングみたいにして振り逃げで走っていたのを、めっちゃバカにされますね(笑)」
西川の懐かしそうな話ぶりを聞いていると、高校球児にとって甲子園がいかに特別の場所なのかがよく伝わってくる。
今井がその頂点に立った1年後、今度は西川が同じ場所に登り詰めた。2017年夏、花咲徳栄は2年連続の甲子園出場を果たすと、埼玉県代表として史上初の優勝を成し遂げた。
埼玉県大会では2回戦から7試合、甲子園では1回戦から6試合、合計13連勝で全国3839校の頂点へ。勝敗に運の要素も多くを占める野球で、ここまで勝ち続けるのは至難の業だ。
「めっちゃうれしかったですね。最初は実感がなくて、『本当に優勝したの?』と思いました。甲子園優勝したの? 俺らが? みたいな感じでしたね」
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