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【プロ野球】高橋慶彦さんが明かす古葉監督の指導! 将棋・藤井聡太さんとの共通点とは? (5ページ目)

【ボーンヘッドにはめちゃくちゃ厳しかった】

高橋 (将棋の)藤井聡太さん。あんな感じ。

上重 いや、藤井さんは厳しくないです(笑)。すごく温厚で優しいじゃないですか。

高橋 将棋を打つ時に、下手が打ったら、ヘボ将棋や。

上重 勝負に対しては厳しいってことですか。

高橋 厳しいし、どうやって駒を使うか。野球も駒を使うわけや。どんなチームでも使える人数は決まってるわけやから、それをどう指していくか。見せ駒を見せながら、そっちのその駒を使ったら、これが出てきますよ、どうしますか、とやりながら駒を打っていく。だから、セ・リーグは将棋なんよ。DH制がないから。DH制って、相手との心理の読み合いをしなくて済む。打つばっかり、攻めるばっかり。だから、セ・リーグにおける古葉さんっていうのは、藤井聡太さんみたいな名将棋打ち。

上重 相手の展開を読んで、その駒をどう活かしていくのか。

高橋 星野(仙一)さんの場合は、「どやあっ!」と力でくる。「取れるものなら取ってみろ!」って感じで。

上重 古葉監督はどちらかというと緻密な野球でしたか?

高橋 ものすごく。

上重 きっちりした野球?

高橋 だから俺は守っていても、相手ベンチの代打、ピッチャー、イニング、点差など、全部頭に入れて野球をやっていた。

上重 じゃ、ボーンヘッドみたいなことに対してはめちゃくちゃ厳しかった?

高橋 すごい。やばい。ベンチに帰りたくない。相手のベンチに行きたいなあってなる(笑)。

上重 相手のベンチに行っちゃダメです。

高橋 自分でわかるんだよ。やっちゃったなあって。逆に仕方ないことには、怒らないんだよね。でも、自分でひとつ考えればできることをやらなかった時は、やばいね。一番最初、ショートに入った時、「(試合中に)ボールから目を切るな」と言われたんよ。なのに、パッてよそ向いていたら、ベンチから「オラー!!」って。

上重 古葉さん、そんな声を出すんですか。

高橋 出すよ。「うるぁ!!」と怒鳴られて、ビクッとして。あ、目を切っとったわ、と気づくんよ。

上重 見てるってことですね。

高橋 ずっと見てるわけよ、俺のこと。だから、目を切っちゃいけない、目を切っちゃいけない、目を切っちゃいけない......。それがずっと頭の中にあるようになると、目を切らなくなる。すると、いろんなものが見えてくる。ショートをやっていて、後ろはこう、風がこう、向こうはこう。このバッターの足がどうで、うちの外野の肩はどうと。まずひとつのことができるようになると、それからどんどんどんどん膨らんでいく。

上重 まず無意識にそのことができるようになったら、どんどんいろんなことができるようになってくると。逆に褒められたことは?

高橋 ......。

上重 なさそうですね(笑)。パッと出てこないですもんね。

高橋 ないな。

上重 でも、慶彦さんに愛情というか、もっとできるだろうという古葉さんの思いがあったのではないですか?

高橋 愛情は感じていたね。すごい。褒められたら怖い、逆に。もし、「慶彦、よくやったな」と言われても、いやいやいやいやいや、そんな言葉は要りませんからってなる。まあ、やって当たり前だったよ。俺たちのチームは、ゴルフセット(みたいなもの)だったから。ピッチャーを除いて8本のクラブで戦うんだけど、ドライバー、ピッチング、セブンアイアン、スプーン、パター、クリークとか。その職人の集まりだったから。途中から怒られることはなくなったね。

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