【プロ野球】高木豊は「CSは必要ない」と断言 アドバンテージの再考、新たな大会実施の検討を提案 (3ページ目)
――先ほどのカップ戦の案がそれに当たる?
高木 そうですね。日本シリーズ後だとファンの興味も薄れてしまうと思うので、やはり日本シリーズの前に開催するのがいいんじゃないかなと。日程などクリアしなければいけないハードルはいろいろあると思いますが、日本シリーズをかつてのような格調高い戦いに戻し、かつ興行面を考慮した新たな大会を作る。言葉で言うのは簡単、という話かもしれませんけど、そういったアイディアっていろいろあると思うんです。
話が飛躍しますが、セ・リーグとパ・リーグのBクラスの合計6チームが戦う大会もあっていいと思います。その場合は、両リーグの4位のチームをシードとして、抽選で対戦相手を決めるトーナメント方式で争うとか。1回戦を同じリーグのチームで戦う場合もありますし、違うリーグで対戦する場合もある。そこで負けたチーム同士も戦って、6チームの順位を決めるのがいいんじゃないかと。
――優勝チーム同士の日本シリーズ、両リーグの2~3位チームが総当たりで対戦するカップ戦、両リーグのBクラスのチームが対戦するトーナメント。最大で3つの大会を同時に行なうということですね。
高木 そうです。それだと、12球団トータルの順位(1~12位)も決まるじゃないですか。それで、11位、12位になったらドラフトで1巡目の指名ができないというルールにするとか。そうなれば、各チームはシーズンが終わるまで勝つために必死になりますし、ファンもドキドキする。それくらいの危機感があったほうがいいと思います。
(後編を読む:高木豊が3リーグ制を提案 地域分け、毎年のシャッフルなど理想の形は?>>)
【プロフィール】
高木豊(たかぎ・ゆたか)
1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に開設したYouTubeチャンネルも人気を博している。
■元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア
著者プロフィール
浜田哲男 (はまだ・てつお)
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
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