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【プロ野球】パ・リーグ優勝争いクライマックス 鶴岡慎也が語る日本ハム逆転優勝の条件 (2ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

【圧巻の10勝カルテット】

── 一方のソフトバンクは、メジャーで最多セーブの実績を持つ守護神ロベルト・オスナ投手がわずか8セーブ、中継ぎのダーウィンゾン・ヘルナンデス投手が9ホールドポイントと不振にあえいでいます。

鶴岡 ただソフトバンクは、セットアッパーの藤井皓哉投手が19ホールドポイント、松本裕樹投手が38ホールドポイント、杉山一樹投手24セーブと、しっかり結果を残しています。

── またソフトバンクの先発陣は、リバン・モイネロ投手、有原航平投手、大関友久投手、上沢直之投手ら「10勝カルテット」が誕生しました。

鶴岡 プロ野球はトーナメントではなく、半年間で143試合を戦い抜くペナントレースです。ソフトバンクの選手たちは一時的に調子を落としても立て直して結果を残しており、あらためて選手層の厚さとチームの底力を感じさせます。

── そのソフトバンクに、日本ハムが逆転優勝するために必要なことは何ですか?

鶴岡 やはり、エース・伊藤大海投手のピッチングにかかっていると思います。両チームともローテーションを崩してまで「伊藤 VS モイネロ」の直接対決が、今季5度ありました。直近の2試合は1勝1敗です。直接対決は、9月9日、18日、30日の3試合ですが、おそらく両エースのマッチアップになる可能性は高いです。そのなかで、伊藤が勝利をつかめるかどうかが大きなポイントになるでしょう。

【来日2年目、レイエスの活躍】

── 打つほうでは、日本ハムは万波中正選手、ソフトバンクは山川穂高選手が本調子ではありません。

鶴岡 しかし日本ハムは、五十幡亮汰選手や奈良間大己選手といった"伏兵"が日替わりヒーローで活躍しています。それに来日1年目の昨年、DH部門でベストナインに輝いたフランミル・レイエス選手が、今季もいい場面で打っています。

── レイエス選手は、具体的にどんなところがいいのですか。

鶴岡 現在、打率.286、28本塁打、80打点を記録しており、本塁打と打点はいずれもリーグ1位です。打撃練習では、まずコンパクトに右方向へ打ち、最後は引っ張る形で締める。常に工夫を凝らして打席に立っているのが印象的です。配球を読む力もさすがで、1、2打席目で抑えられても3打席目にはしっかり仕留めてくる。最終的には35本塁打、100打点に届くと見ています。

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