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【プロ野球】西武で飛躍した野手たちをOB石毛宏典が分析 2年目の身長197cmの内野手は「使いきる価値がある」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【今後に期待の選手たちの課題】

――75試合に出場している、ドラフト2位ルーキーの渡部聖弥選手のバッティングはいかがですか?

石毛 肩、腰、膝、足首など体全体を水平に回すことができるのが、一番いいところかなと。バットを水平に近い軌道で振れますし、ボールを点ではなく線でとらえることができます。ミートする確率が上がるんですよね。体の使い方やスイングの軌道が牧秀悟(DeNA)に似ているかもしれません。今はプロのピッチャーの壁を感じているようですが、ここを乗り越えればいいバッターになっていけると思います。

――ここまで107試合に出場と今季に起用が増えた、プロ5年目の長谷川信哉選手はどう見ていますか?

石毛 バッティングに関して、軸足となる右膝を曲げすぎているのが気になります。タメを作ろうとしてそうしているのかもしれませんが、曲げすぎると重心移動がスムーズにできません。その場で回る意識が強いと、体の開きが早くなります。軸足は"力をためる足"ではなく、"前足(右打者の長谷川の場合は左足)に力を伝える足"なんです。
 
 長谷川の場合も、やはり体の開きが少し早いです。開くのが早いと、ボールを打つインパクトの瞬間に力が逃げてしまって強い打球が打てませんし、変化球に弱くなります。イチローも「ピッチャーに胸を見せないことが大事」と言っていましたが、体の開きが抑えられれば、変化球を手でポッと拾えるようになったり、ファウルで逃げたり、体勢を崩されてもある程度しっかりした打球が打てるようになります。

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