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プロ野球2025新外国人打者の評判は? 巨人の新助っ人は打って、走って、バスケもうまい (2ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

【ドラフト1巡目で指名を受けた逸材】

 西武に入団したタイラー・ネビン(前オークランド・アスレチックス/27歳)は、大谷とチームメイトになったことはない。けれども、エンゼルスを応援していたファンなら、その名前にピンとくるだろう。彼の父は、前エンゼルス監督のフィル・ネビンだ。

 ネビン親子は、どちらもドラフト1巡目で指名を受けた逸材だ。父は1992年の全体1位、息子は2015年の全体38位。父は2000年に31本、2001年に41本のホームランを打ち、通算208本を数える。そのような背景もあり、息子もプロ入りから数年は父譲りのパワーを期待されていた。

『MLB.com』のジム・キャリス氏が2018年に書いた記事のなかで、息子が当時在籍していたコロラド・ロッキーズのファーム部長は「あの体格があるのだから、パワーを発揮するようになる」と語っていた。

 けれども、発揮できぬまま今日に至っている。メジャーリーグでは4シーズンの計192試合で12本塁打。マイナーリーグでも20本塁打以上を打ったシーズンはない。

 ただ、日本でブレイクする可能性は皆無ではないはずだ。父がメジャーリーグで台頭し、初のシーズンふたケタとなる24本塁打を記録したのは1999年。当時(6月30日時点)28歳だった。

 そして息子は今年5月、28歳の誕生日を迎える。選球眼は悪くないので、パワーヒッターとは違うタイプの打者として開花することもあり得る。2019年には『MLB.com』のトーマス・ハーディング氏の取材に対し、「父と僕のスウィングはかなり違う」とコメントしていた。

 一方、エレフリス・モンテロ(コロラド・ロッキーズ→広島/26歳)は2023年の夏、メジャーで一度ブレイクしかけた。7月下旬以降の50試合で9本のホームランを打ち、打率.270、出塁率.328、OPS.817を記録。標高が高くてボールが飛びやすい「打者天国」のクアーズ・フィールドをホームとしていたとはいえ、OPSは.800を超えた。

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