43歳、川崎宗則が語る野球人生の「終活」 「電池はもう少ししたら切れるんで」
日本ではプロ野球12球団の春季キャンプが始まった2月上旬、メキシコのメヒカリというアメリカ国境沿いの街で、第67回カリビアンシリーズが開催された。
この大会には、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコ、メキシコのウインターリーグ優勝チームが出場し、カリブ海王者を決める。今回、日本代表として初めてジャパンブリーズが招待され、参加を果たした。
チームの創設者であり監督を務めるアレックス・ラミレス(元DeNA監督)は「セカンドチャンスを与えたい」と語り、独立リーグの選手を中心にチームを編成。そのなかでも特に注目を集めたのが、元メジャーリーガーの川﨑宗則(栃木ゴールデンブレーブス)だった。
ジャパンブリーズの一員としてカリビアンシリーズに参加した川?宗則 photo by Nakajima Daisukeこの記事に関連する写真を見る
【世界の野球ファンを魅了するムネリン節】
現地時間2月1日(以下同)、ジャパンブリーズはドミニカとの初戦を迎えた。試合前、MLBネットワークの記者から大舞台に立つ心境を聞かれると、川﨑は英語でこう答えた。
「I am happy. Very very very happy and happy, more happy, more happy, happy happy.」
独特の「ムネリン節」に、周囲の誰もが笑顔になる。2012年からメジャーリーグで5年間プレーし、底抜けに明るいキャラクターは、43歳となった今も変わらない。この動画インタビューが公開されると、アメリカのファンから大きな反響を呼んだ。
続いてマイクを向けたのはメキシコのメディアだった。女性レポーターが川﨑のインタビューやパフォーマンスを称賛すると、彼はスペイン語で応じた。
「Gracias, gracias, gracias(「ありがとう」と3回言い、お辞儀)。Te amo, Mexico(メキシコを愛しています)。Tacos, tequila!(タコス、テキーラ!)」
── スペイン語で一番気に入っている言葉は?
「Muchas chicas(たくさんの女性たち)」
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著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。