高木豊がブレイクを期待するセ・リーグの若手野手は? 「阪神の近本光司のようになれる」逸材も (2ページ目)
――数多く打席を回して経験を積ませる、という狙いもあってですか?
高木 それもありますが、それを抜きにしてもです。やっぱり足が速いのと、バッティング、守備もいいからですね。
――梶原選手が、長打が多く打てるようになる、と思われる理由は?
高木 フリーバッティングを見ると、ホームランを打てないわけがないんです。ただ、昨季は「打率を残したい」「スタメンから外されたくない」という気持ちのほうが強かったように見えました。長打を狙っていいケースもあったと思うのですが、それも全部、打率を上げるためのバッティングに変えていったような気がします。
彼が確固たるレギュラーになって試合から外される心配がなくなり、精神的に余裕が出てきたら、もっと思い切って振れると思うんです。振った先にはスタンドインが待っていますよ。
DeNAでは森敬斗(6年目・23歳)も変わってきましたね。昨季でひと皮むけたと思います。一軍で活躍することがどれだけ楽しいことか、どれだけ充実感が得られることなのか、身をもって感じたからでしょう。
――森選手の魅力は?
高木 やはり走攻守でポテンシャルを秘めている点ですが、課題は守備です。雑ではないのですが、ちょっと軽い部分があるので高い集中力を維持してほしいです。森がシーズンを通してショートを守れるかどうかは、本人にとってはもちろん、チームにとってもすごく大きなことです。
バッティングは、センター中心に変わってきましたよね。ひと頃は「ホームランを打ちたい」という欲を感じましたが、昨季の日本シリーズで押し出しの四球を選んでいたように、打ち気を我慢してボールを見逃すこともできるようになってきました。やっとレギュラーを争う位置まできてくれたな、と思うので、今季は確固たるレギュラーを目指してほしいです。
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