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大会連覇を目指す「侍ジャパン」 井端弘和監督初陣のプレミア12を楽しむための6つの見どころと注目選手 (4ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke

5.トラックマンデータを楽しむ

 世界野球ソフトボール連盟 (WBSC) は今年10月、トラックマン社と提携を発表。今回のプレミア12でも、日本戦の中継でトラックマンデータが紹介される予定だという。

 昨今、トラックマンやラプソードなどデータ活用は当たり前になり、宮崎合宿中でもそうしたシーンを頻繁に目にした。

 11月3日、クライマックスシリーズファイナルステージ以来のブルペンに入ったのが、クローザーの大勢(巨人)だった。

「出力や、リリースが合っているか。トラックマンがあったので、自分が思い描いているとおりのボールになっているかを1球1球見ながらやりました。いい時のブルペンと比べて、200回転くらい足りていませんでした」

 シーズン中、状態のいい時は2500回転(※1分あたりの数値)を記録するという。だが今季後半、フォームが崩れていたり、疲労がたまっていたりする時は、回転数が200〜300回転減少していた。

「そういう時は空振りより、ファウルやゴロが増えていました。シーズンを通して数字を維持できるような選手になりたいと思います。数字がすべてではないけど、数字から得るものもたくさんあるので、そういうことを参考にしています」

 11月3日のブルペンで計測した際、エクステンション(ボールのリリース位置)は普段と同じだったという。

「投球モーションの始動からリリースまでに、どこかで崩れているんでしょうね。いい感覚では投げられていないので」

 それから6日後の9日、チェコ戦では9回に登板し、最速155キロを計測して三者凡退に抑えた。調整は順調に進んでいるように見えるが、本番ではどこまで仕上げてくるのか。

 トラックマンデータに注目すれば、こうした点も踏まえて観戦を楽しめる。

6.WBC代表入りを果たすのは誰か?

 2024年9月、井端監督が2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)まで指揮をとることが発表された。今回のプレミア12は、WBC連覇に向けた道のりのひとつにもなる。

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