【日本シリーズ2024】何かがおかしいソフトバンク 26イニング連続無得点よりも気になるリリーフ陣への違和感 (4ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro

── その切り替えは一晩寝たらできるもの?

「いや、もう帰宅の途中とかにちゃんと分析と反省を冷静にしていくことが大事なんです。マインドセット、スキル、フィジカル、コンディション。この4つが自分の分析ポイントで、何がよくなかったのか。大まかにこの4つのなかから出していく。昨日(第4戦)は、たとえばマインドセットとコンディションがよくなかった。だとしたら、その2つをどうするかをちゃんと考えて、今日の練習前にその部分に取り組んで、準備して試合に向かう。それができました」

── 運転しながら考える?

「そうですね。あとは試合が終わってトレーニングしている最中とか、帰りの準備をしている時とか、もう明日に進んでいることなので......。終わったことに対しては振り返らないというか、もちろん反省はしますが、明日に向けて試合終わった瞬間から始まっているんです」

 ソフトバンクにとって、本拠地での3連敗はあまりに痛すぎた。反省すべき点はいくつもあった。だが、いくら悔しがっても時間を巻き戻すことはできない。ここからの2つをどちらも勝つために前を向くしかない。だから小久保監督も柔和な表情を浮かべたのだ。

 レギュラーシーズンで91勝して貯金42をつくったのだ。慌てず焦らず自分たちを信じて戦うことが、なにより活路を見出すことになるはずだ。

著者プロフィール

  • 田尻耕太郎

    田尻耕太郎 (たじり・こうたろう)

    1978年生まれ、熊本市出身。 法政大学で「スポーツ法政新聞」に所属。 卒業後に『月刊ホークス』の編集記者となり、2004年8月に独立。 九州・福岡を拠点に、ホークスを中心に取材活動を続け、雑誌媒体などに執筆している。

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