【日本シリーズ2024】DeNA梶原昂希、師匠の前で見せた「成長」 新スタイルでとらえたオスナの速球 (3ページ目)

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi

【ライトゴロを狙って果敢に挑むも......】

 しかし2回表、2アウト満塁の場面で事は起こる。打席に入った投手の有原航平は、アンドレ・ジャクソンが投じた153キロのストレートを逆方向に弾き返すと、飛びついたファーストのオースティンの脇を抜けライトの梶原の前へ。

 前進守備を敷いていた梶原はライトゴロに仕留めるため、ダッシュをして捕球。10月2日の巨人戦でもライトゴロを成立させており、また決めるのかと思いきや、オースティンはグラウンドに伏したままであり、またジャクソンがファーストのカバーに走っていたが、そこで梶原はボールをファンブルしてしまい、ソフトバンクに2点を与えてしまう。

 短期決戦における先制点の重要性。積極的にチャージした梶原だったが、手痛い結果となってしまった。

 ただ、以前ならばこの状況を引きずってしまったかもしれないが、今の梶原は違う。この回裏の初打席でセンター前へヒットを放ち、しっかりと切り替えて結果を出している。

 とはいえ、この2点が重たくのしかかりDeNAは打線がつながらず、得点できないままだった。さらに9回表にソフトバンクに3点を奪われ0−5とされると、多くのファンが詰めかけたハマスタに敗戦ムードが漂った。

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