【日本シリーズ2024】DeNA梶原昂希、師匠の前で見せた「成長」 新スタイルでとらえたオスナの速球 (4ページ目)

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi

【高めの速球にニュースタイルで対応】

 だが、そこで起死回生の一打を放ったのが梶原だった。

 9回裏2死二塁の場面、相手はソフトバンクが誇るクローザーのロベルト・オスナ。梶原はインローに来た初球を見送ると、2球目の高めぎりぎりに来た149キロのカットボールをセンター前に弾き返してチーム初のタイムリーヒット。淀んでいたハマスタの空気が一掃された。

「パ・リーグ優勝チームのクローザーなので、1球でも逃したら次はない。一発で仕留める気持ちで行きました」

 もともとはローボールヒッターであり、以前の梶原であれば打ち損じていた可能性が高い。高めの速球にも適応するため、夏場から石井琢朗チーフ打撃コーチと鈴木尚典打撃コーチと取り組んできた"ニュースタイル"により対応することができたと実感している。

「今季の成長が見えた打席でしたね」

 梶原は自信を漂わせ頷いた。

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る