篠塚和典がセ・リーグのCSの行方を予想 阪神、DeNA 、巨人を勢いに乗せるのは誰? (4ページ目)
――今季ブレイクの兆しを見せている浅野翔吾の起用も十分に考えられます。
篠塚 状態がよければ使っていくでしょうね。今季は昨季と比べてバッティングが進化しています。最初の頃は見逃しの三振が多かったですし、どうしても長打を打とうという気持ちが前に出ていたのか常に"マン振り"していましたが、今季はある程度解消されました。
下半身と上半身をうまく連動させ、腕の力を抜きながらバッティングができています。今まではある程度プルヒッターのような印象でしたが、今季はミート中心に逆方向への打球も増えましたね。
――CSでもキーマンになり得る?
篠塚 彼が打ったときは、ベンチも盛り上がっていますしね。そういう点も踏まえて、阿部監督の頭のなかにも浅野を起用するイメージはあると思いますよ。
――阪神とDeNA、どちらが勝ち上がってくると予想されますか?
篠塚 難しいですね......。状態が整っているチーム、ミスをしないチームが勝ち上がってくると思います。最終的には阪神が勝ち上がってくるような気はしますけどね。自分が阪神ファンだったこともありますが(笑)。
それは冗談として、やはりファーストステージを甲子園で戦える地の利がありますし、去年のチャンピオンチームですから。波に乗ればそのままいく可能性が十分にありますし、シーズン2位、3位のチームが日本一になるケースもあります。阪神とのシーズンの対戦成績は互角(12勝12敗1分け)でしたし、2チームの戦いになると面白くなるんじゃないですか。
【プロフィール】
篠塚和典(しのづか・かずのり)
1957年7月16日、東京都豊島区生まれ、千葉県銚子市育ち。1975年のドラフト1位で巨人に入団し、3番などさまざまな打順で活躍。1984年、87年に首位打者を獲得するなど、主力選手としてチームの6度のリーグ優勝、3度の日本一に貢献した。1994年に現役を引退して以降は、巨人で1995年~2003年、2006年~2010年と一軍打撃コーチ、一軍守備・走塁コーチ、総合コーチを歴任。2009年WBCでは打撃コーチとして、日本代表の2連覇に貢献した。
著者プロフィール
浜田哲男 (はまだ・てつお)
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。
ファイナルステージの初戦で先発が予想されている戸郷翔征 photo by Sankei Visual
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