ヤクルト丸山和郁がプロ3年目のレギュラー奪取 「どうすれば打てるのか...」を追い求めた試行錯誤の日々 (3ページ目)
丸山はオープン戦の途中で軽いコンディション不良もあり、一軍から離脱。結果的にこのことが、丸山に大きなプラスをもたらした。
「ファームに行ったことで、いろいろな気持ちが一新されました。この2年間『こういう打球が打ちたい』『ここはつなごう』『ランナーを還してやろう』と、どうしても打席で力が入ってしまいました。そのことで動きが鈍くなったりしたので、そういった自分の欲を消してやってみようと。自分のような打者は塁に出るのが仕事でホームランはいらないですし、まずはタイミングを合わせてバットに当てることを意識しました」
そうしたなかで手応えを感じたのが、3月22日のロッテ戦だった。丸山によれば、予兆は前々日(3月20日)の日本ハム戦からあったという。
「この時は打撃練習ではいいけど、試合では真っすぐをどのタイミングで合わせていいのかわからなかったんです。バットを折られたりもしたんですけど、山本拓実投手の低めの真っすぐをパチーンをレフト前に打って、『これでいいのかな』と。ちょっと手は動いちゃったんですけど、バットを上から出しても間に合った。で、そこから練習をやって、浦和(ロッテの二軍球場)に行きました。先発は中森俊介投手で、1打席目に真ん中やや内よりの真っすぐを右中間にヒットを打ちました。手を使わずにちゃんとタイミングが取れたので、『あぁ、こういう感じだ』と。よし、このままいこうとなったんです」
【すでにキャリアハイの安打数】
オープン戦終盤に一軍に合流し、そのまま開幕を迎えると、3月30日の中日戦で代走出場からその後の打席でヒット。4月18日の中日戦では途中出場で2打数2安打。同21日のDeNA戦で代打ヒットを放つと、その時点で9打数6安打となり打率は.667に。そうして、23日の広島戦で「2番・ライト」でスタメン起用。この試合から16試合連続で先発出場となっている。
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