源田壮亮、今井達也も認める「ネクスト・ブレイク候補」 西武・羽田慎之介が語るプロ3年目の今 (5ページ目)
── ファームでも一軍クラスの打者と対戦することもありますが、何か感じたことはありますか?
羽田 自分がやりたいことをしっかりとやれば、抑えられるなと感じました。
【いつも自分に満足していたい】
── 自分の完成形が100だとしたら、今はどれくらいまで来ていると思いますか?
羽田 どうですかねぇ。完成形もどんどん伸びていくので。まあ、まだまだかなと。
── 半分もいってない?
羽田 そうですね。なんならゼロとか。
── おぉ〜!
羽田 ゼロでもあり、100でもある。
── 混乱しました(笑)。まぁ、自分の理想と思っているものも日々、更新されているわけですものね。
羽田 そうです。
── 今後、「こんな人間になっていきたい」という思いはありますか?
羽田 いつも自分に満足していたいなぁと思います。
── 自分のことを好きでいたいということですか?
羽田 そうですね。
── 今はそんなでもない?
羽田 まだまだかなと。満足はしていないです。
── 何が足りないですか?
羽田 もっと人に感謝したりとか、いろんな人を愛したりだとか、じゃないですか。
── 自分のことだけでなく、周りとの関係性のなかで自分を磨いていくというか。
羽田 そうですね。
── 最後に、高校時代の羽田投手は「和製ランディ・ジョンソン」と評されることに、「誰かの『2世』と言われること自体に抵抗がある」と言っていました。今はどうですか?
羽田 いや、全然呼んでもらって大丈夫です。でも、正直言って似てないと思うんですよ。身長も10センチ以上違うし。170センチ台の人と僕が「似てる」と言われるのと同じで。
── ランディ・ジョンソンがMLBに初めて定着したのは26歳のシーズン(1989年に7勝9敗をマーク)でした。焦らずにやってください。
羽田 えっ、そうなんですか? わかりました。ありがとうございます。
羽田慎之介(はだ・しんのすけ)/2003年12月25日、埼玉県生まれ。八王子高から2021年ドラフト4位で西武に入団。1年目は二軍で5試合、23年も左肩痛の影響で8試合だけの登板に終わったが、10月のフェニックスリーグで復調をアピール。最速156キロのストレートが魅力の身長191センチの大型左腕で、「和製ランディ・ジョンソン」の異名を持つ。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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