ロッテ吉井理人監督も反省した「継投ミス」を清水直行はどう見た?「『誰が打たれるか』はとても大事」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

―― 一方で打撃陣に関してですが、チーム得点数68はリーグ5位と得点力不足に陥っています。また、開幕から全試合で先発出場しながら、打率.184、出塁率.215と不振にあえいでいた中村奨吾選手を、4月27日の楽天戦のスタメンから外しました。

清水 中村に限らず、調子が上がらない選手を外す決断をするのであれば「そろそろ......」という時期にさしかかってきましたからね。各チームとの対戦がちょうどふた回りする頃で、今季の選手たちの状態を把握できる時期ですから。

 近い将来を見据えて若手を我慢して使い続ける、といったこともひとつの方向性なのかなと。ソフトバンクでいえば、今季に育成から支配下に登録された川村友斗、緒方理貢、仲田慶介といった若手を一軍のベンチに入れて経験を積ませています。

 ロッテでいえば、友杉篤輝や上田希由翔らがスタメンでの起用に応えてどう成長していくか。戦列に復帰したばかりの安田尚憲がどんな活躍を見せてくれるか。さらに、右膝蓋骨骨折で離脱中の藤原恭大や、右肩の故障明けの髙部瑛斗の復活にも期待したいですし、今後どのようにチームを立て直していくかに注目したいと思います。

【プロフィール】
清水直行(しみず・なおゆき)

1975年11月24日に京都府京都市に生まれ、兵庫県西宮市で育つ。社会人・東芝府中から、1999年のドラフトで逆指名によりロッテに入団。長く先発ローテーションの核として活躍した。日本代表としては2004年のアテネ五輪で銅メダルを獲得し、2006年の第1回WBC(ワールド・ベースボールクラシック)の優勝に貢献。2009年にトレードでDeNAに移籍し、2014年に現役を引退。通算成績は294試合登板105勝100敗。引退後はニュージーランドで野球連盟のGM補佐、ジュニア代表チームの監督を務めたほか、2019年には沖縄初のプロ球団「琉球ブルーオーシャンズ」の初代監督に就任した。

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