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石毛宏典が選んだ今季の西武のベストオーダー 「投手王国」との前評判も「点を取らないと」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――5番はベテランの中村剛也選手ですね。

石毛 いつまでも彼に頼りっぱなしではいけないとは思うのですが、彼はまだまだ元気です。相手のピッチャーも5番に中村がいるのは嫌でしょう。500号本塁打まで手が届くところまできていますしね(昨季まで通算471本塁打)。ただ、休ませながら使わないといけないので、その場合にどんな打線を組むのかも課題です。

――源田選手を9番での起用としたのは?

石毛 2番も考えたのですが、今の状態(オープン戦の打率は.128)なら9番がいいのかなと。ただ、あくまで開幕時の想定なので、新外国人たちやブランドンなど未知数のバッターが不振に陥ってしまった場合、外崎をクリーンナップに入れて、源田を2番にすることも考えられます。いずれにせよ、守りでは外せない選手ですから、なんとかバッティングの状態を上げていってほしいです。

――石毛さんが現役時代の西武も、2018年~2019年に優勝した時の西武も、ポジションと打順はほぼ固定していました。昨年に日本一になった阪神もそうです。そのあたりはどうお考えですか?

石毛 個人的にはそれが理想的だと思います。自分も実際にそれを体験して、結果として成功していますからね。役割が明確であれば仕事がしやすい。守るポジションが固定されていれば落ち着いてプレーできます。

 ただ、それがベストなのかはわかりません。リーグを3連覇しているオリックスは日替わりオーダーで、ポジションも目まぐるしく変わるじゃないですか。ただ、本当に実力のある選手が揃えば、必然的にポジションも打順も固まっていくものではないかと思っています。

(清水直行が考えるロッテのベストオーダーは「攻撃的」 山口航輝やソトを上位に入れるアイディアも>>)

【プロフィール】

石毛宏典(いしげ・ひろみち)

1956年 9月22日生まれ、千葉県出身。駒澤大学、プリンスホテルを経て1980年ドラフト1位で西武に入団。黄金時代のチームリーダーとして活躍する。1994年にFA権を行使してダイエーに移籍。1996年限りで引退し、ダイエーの2軍監督、オリックスの監督を歴任する。2004年には独立リーグの四国アイランドリーグを創設。同リーグコミッショナーを経て、2008年より四国・九州アイランド リーグの「愛媛マンダリンパイレーツ」のシニア・チームアドバイザーを務めた。そのほか、指導者やプロ野球解説者など幅広く活躍している。

著者プロフィール

  • 浜田哲男

    浜田哲男 (はまだ・てつお)

    千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界でのマーケティングプランナー・ライター業を経て独立。『ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)』の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ系メディアで企画・編集・執筆に携わる。『Sportiva(スポルティーバ)』で「野球人生を変えた名将の言動」を連載中。『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)など幅広いジャンルでの編集協力も多数。

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