五十嵐亮太はホークス投手陣の大化けに期待 キーマンはアメリカ帰りの「魔改造」倉野信次コーチだ! (3ページ目)

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi

【キーマンは米国帰りの倉野コーチ】

── 山川選手も含めたホークス打線については後編で詳しくうかがいますが、一方の投手陣についてはどのように見ていますか?

五十嵐 先発投手陣で言えば、昨年10勝の有原航平を筆頭に、8勝の和田毅、カーター・スチュワートJr.板東湧梧、東浜巨、石川柊太、大関友久、そして今季から先発転向のリバン・モイネロ。ルーキーの前田悠伍もポテンシャルは高い。顔ぶれは揃っているんですけど、昨年の成績で言えばみんな物足りないんです。だから、ピッチャー陣がどれだけ首脳陣の期待に応えられるかが重要です。

── 中継ぎ陣はどうでしょうか?

五十嵐 クローザーはロベルト・オスナが絶対的存在として君臨していて、あとは津森宥紀、又吉克樹、藤井皓哉、田浦文丸、そして松本裕樹と、こちらも頭数は揃っています。松本はここ2年間安定しているし、藤井も新しく取り組んでいるカーブをマスターできればさらに化ける可能性が高い。ブルペン陣に関しては、心配はないと思います。いずれにしても、今年から投手チーフコーチ兼ヘッドコーディネーターに就任した倉野信次コーチが大きなポイントになると思いますね。

── 単身でアメリカに渡りレンジャーズ傘下でコーチとしてのスキルを磨き、満を持して古巣に復帰した倉野コーチが、チーム浮上のカギとなりそうですか?

五十嵐 先ほど名前を挙げたルーキーの前田は、僕から見れば完成度も高いので、ある程度投げながら調整していくのかと思っていたら、特別育成プログラムの対象となって遠投から地道にトレーニングしていました。これなんかは倉野コーチならではのアメリカ流の育成プログラムだと思います。それに、現在ではスピン量や回転軸など、投球の数値化が全盛の時代ですけど、そのあたりの判断は倉野コーチの得意分野ですから、投手たちは「とても助かります」と口にしていました。

── 「魔改造」で話題になった倉野コーチの真骨頂が発揮されれば、投手力は大きく改善されそうですね。

五十嵐 もちろん、こればっかりはやってみないとわからないけど、すでに現時点で、アメリカのコーチングを学んだ倉野さんの復帰はチームに大きなプラスになっているし、うまくハマれば投手陣が大化けする可能性は大いにあると思いますね。

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