ロッテで「いきなり13、14勝するかも」とOB清水直行が若手投手に注目 野手では「体がひと回り大きくなった」藤原恭大に期待 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

【課題の「先発」で期待の若手投手は?】

――佐々木朗希投手や小島和哉投手、種市篤暉投手など「先発の軸」のほかに、今年注目している投手は?

清水 「突き抜けてこい」と期待しているのは、4年目の中森俊介投手です。先発でどれだけ我慢して投げさせてもらえるかも関わってきますが、「いきなり13、14勝ぐらいすることもあるんじゃないか」と思っています。シーズンを通して投げ抜く"肩の体力"をつけていくのはこれからですが、ピッチングのコツを覚えたり、いろいろなものが噛み合えば面白いピッチャーです。

 昨年オフにはオーストラリアのウインターリーグに参加し、中5、6日の先発ローテーションで6試合に登板して結果を出していましたし(2勝2敗、防御率2.38)、楽天との練習試合(2月13日)でも先発して、2回無失点といい仕上がりを見せていました。先ほども(前編で)話しましたが、ロッテは先発の頭数が足りません。今年は先発として起用されると思いますし、中森投手が覚醒してくれたらチームにとって本当に大きいです。

――中森投手のストロングポイントは?

清水 真っすぐです。少し動くというか、変化に特徴がある真っすぐを投げますね。スライダーやチェンジアップもいいですし、カーブもある。先発でいけるタイプですし、少しずつイニングを伸ばしていけばいいと思います。中森投手がある程度打たれても我慢して使っていいようなチーム状況になるといいですね。

 1-0など競った試合では交代せざるをえない場面も増えますが、打線が4、5点援護してくれて点差に余裕があれば、長いイニングを投げさせることもできます。そういうことの繰り返しで、先発ピッチャーは成長していくんです。首脳陣が我慢できれば、彼はそれに応えてくれるピッチャーだと思っています。

――他に気になる若手ピッチャーを挙げるとすれば?

清水 中森投手に続かないといけないのは、5年目の左腕・本前郁也投手(取材後の2月20日、楽天との練習試合で上腕骨螺旋(らせん)骨折)。それと、少し気は早いかもしれませんが、今年一軍でデビューしてもらいたいのが3年目の秋山正雲投手。ドラフト2位ルーキーの大谷輝龍投手は、先発で試していきそうな雰囲気もありますね。近い将来のことを考え、若いピッチャーにどんどん出てきてもらいたいです。

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