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2023年野球界10大ニュース 球界をざわつかせた事件、現役ドラフトの明暗、超大物の決断... (2ページ目)

  • 田口元義●文 text by Taguchi Genki

2023年に開業した日本ハムの本拠地・エスコンフィールド2023年に開業した日本ハムの本拠地・エスコンフィールドこの記事に関連する写真を見る

【エスコンフィールド開業】

 今シーズンから日本ハムの新たな本拠地となったエスコンフィールド北海道は、オープン1年目にして野球ファンのみならず北海道民をはじめとする観光客からも市民権を得た。

 主催試合の年間入場者数は、ホームが札幌ドームだった前年の129万1495人を大きく上回る188万2573人。これは、2万6515人だった1試合平均入場者数ともにパ・リーグ3位と上々の数字と言える。2年連続最下位、5年連続のBクラスと低迷するチームにとって大きな励みにもなった。

 今春から北広島市に誕生したエスコンフィールドの人気を支えたのは、既成概念にとらわれないスタジアムのデザインだ。グラウンドの天然芝は当然として、開閉式の屋根に広々としたコンコースと開放感に満ちている。

 そして、 "付加価値"にも力を入れていると打ち出すのが、レフト後方にスタジアムと一体となる形で併設されている複合施設「TOWER11」だ。3階は試合を観戦しながら温泉やサウナが楽しめ、4・5階には選手たちのプレーを見ながらくつろげるホテルがある。もちろん、レストランやカフェなど飲食店も30件以上と充実している。

 従来のボールパークと一線を画すのは、野球の開催試合だけでホスピタリティを完結させていないところだ。

 エスコンフィールドのある一帯は「北海道ボールパークFビレッジ」として、テーマパークの一面もある。試合がない日でもエスコンフィールドを一部開放しており、球場見学やレストランの利用が可能。周辺にはアスレチック施設やドッグラン、キッズパークとアクティビティにも優れ、マンションも建つなど住環境も整備されている。

 Fビレッジの年間来場者数は野球の主催試合を含め300万人超えを果たした。さまざまな試みで人々の心を掴んだ夢のボールパーク。日本ハムが提供するのは、野球から広がっていく、多様性に満ちた生活である。

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