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なぜ度会隆輝は3年前に語った「ドラフト1位でプロに行く」目標を実現できたのか (3ページ目)

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi

 そう言うと、さらに口角を上げて続けるのだ。

「心の底から野球を楽しむこと。みんな野球を始めた時って、楽しいからやっていたわけじゃないですか。その気持ちを忘れずに、ベイスターズに貢献したいなって思っているんです」

 横浜高校、ENEOS出身ということで横浜スタジアムはホームみたいなものであり、楽しい思い出がたくさん詰まっている場所だ。プレーヤーとして一番思い出に残っている試合は、社会人1年目の都市対抗野球西関東予選決勝で勝利し、全国大会へ駒を進めたこと。そして観戦者としての強烈な思い出は、中学生の時、友だちとハマスタに訪れた時の光景だという。

「その日、筒香(嘉智)さんがバックスクリーンにすごいホームランを打ったんですよ。うわっ、すごいなって思ったし、格好いいなって。試合に勝ったあとのパフォーマンスとかもすごく楽しい雰囲気で、僕はそういうのが大好きなんで、いいなあって思ったんですよ。あらためて、プレーしやすくて大好きなハマスタを本拠地とするチームでプレーできると思うとうれしいし、ワクワクするんですよね」

後編につづく>>


度会隆輝(わたらい・りゅうき)/2002年10月4日、千葉県生まれ。兄の影響で野球を始め、小学校時代は船橋ボーイズ、東京北砂リトルでプレーし、6年時にヤクルトジュニアとしてNPBジュニアトーナメントに出場した。中学時代は佐倉シニアに所属、3年時にジャイアンツカップ優勝。侍ジャパンU−15代表でプレーし、アジアチャレンジマッチ2017でMVP受賞。横浜高では1年夏と2年春に甲子園出場。高校通算24本塁打。ENEOSでは入社1年目から日本選手権、都市対抗に出場。22年の都市対抗では打率.429、4本塁打、11打点で9年ぶり12度目の優勝に貢献し、橋戸賞、打撃賞、若獅子賞を受賞。23年のドラフトでDeNAから1位指名を受け入団した

著者プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

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