ロバート・ローズが明かす来日1年目のキャンプでの不安 進藤達哉と石井琢朗の守備に「心の底からヤバイと思った」

  • 村瀬秀信●文 text by Murase Hidenobu
  • photo by Sankei Visual

── 外的な声で時に励みにもなれば、大きくメンタルを削られることもあるSNSが苦手と言うのもよくわかります。

ローズ そうですね。これはいい悪いの話じゃなくてね。僕がマイナーリーグでコーチをしていた頃、今の時代は選手もコーチも試合が終わるとスマートフォンを開いて、SNSやいろんな情報を見ている。「答えはここにはないよ」とよく言っていました。

 僕にとっては、試合が終わったあとの考える時間が重要だったからです。あのボールをどうして打てなかったのか。あの打席はなぜ打球があそこに落ちたのか......そんなことをずっと考えながらね。僕はスタジアムから家まで歩いて帰っていたんだ。今、振り返ってみるととても豊かな時間だったと思うよ。とくに、日本にはビールの自動販売機というすばらしいものがあったからね(笑)。

── テクノロジーの発達で映像やデータをスマホで見て確認している選手もいると思いますが、ローズさんは考えることを大事にしていたのですね。

ローズ 大事なことは準備です。このボールがきたらどうリアクトするか、こういうアングルで打球を飛ばそう、ここにボールがきたらこう捌いてダブルプレーをとろうと、具体的にビジュアライズしたかということを常に説いていました。なぜなら自分が想像できないプレーは実際のグラウンドでも起きない。自分がビジュアライズしたものを具現化するために練習が必要で、試合で現実に起きた時に緊張せずに実現するためには予めの準備と予習。そしてメンタルが重要になるんです。

【日本の野球は世界一のレベル】

── 日本に来てからの配球や攻め方はどのように考えていたんですか?

ローズ これは外国人選手全般に言えることなんだけど、日本の野球は強打者であればあるほど、真っすぐを突っ込んでこない。日本では4500打席ほど立ったと思うのですが、ストレートに張ったことはなくて、常に変化球を頭に入れながら、ストレートは反応で対処していた。それはアメリカ時代にはない、日本ならではのアプローチでした。

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