エスコンフィールドはやりやすい? やりづらい? 屋根つきの天然芝、いびつな形状...選手たちが語る本音 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Sankei Visual,Shimamura Seiya

 外野のファウルゾーンが極端に狭いことについては、「ここでプレーする分にはやりづらいことはないです」と言った。

「ただ、チーム全体としてファウルゾーンが狭いことに慣れているので、ほかの球場で試合をするほうが神経を使うと思います。誰がどこまで打球を追いかけるのかという基準が難しく、内野手と外野手の声かけや連係がより大事になってくる。逆にビジター球団がここに来た時は、追いかけてもファウルになるのであまり影響はないと思います」

 エスコンフィールドはホームからバックネットまで15メートルとかなり短く、全体的にファウルゾーンが狭いつくりとなっている。

「打者として打ち直しが可能なので、ありがたいと言えばありがたいです。僕はまだその恩恵を受けていませんが......(笑)。それはほかの球場へ行った時により感じます」(谷内)

【舞台を見ているようなブルペンの景色】

 日本ハムの試合前練習が進むなか、ヤクルトの山崎晃大朗が言う「ビジターとは思えないほどゆっくりできるクラブハウス」から、ヤクルトの選手たちがグラウンドに姿を見せ始める。

 谷内が山田哲人をはじめ、かつてのチームメイトと旧交を温め終えると、グラウンドではヤクルトの練習が始まった。

 中村悠平は「この前、(WBCで)アメリカの球場で試合をしましたけど、そういった雰囲気の球場ですね。開放感があって、野球場なんですけどボールパークというか、遊園地感覚で楽しめます」と、印象について語った。

 サイスニードは「とてもいい球場!」と親指を立てた。来日3年目の先発右腕は、北海道を訪れるのも初めてだった。

「飛行機を降りると、湿気が少なく暑くないのでアメリカ北部の気候に似ていると思いました。気持ちいい! 球場は2020年に完成したテキサス・レンジャーズの『グローブライフ・フィールド』に似ていますね(※同じ会社が設計)」

 ショートの長岡秀樹は「メジャーの球場はこんな雰囲気なのかなと、ちょっとワクワクしました」と話し、プレーでは天然芝と土のグラウンドの対応の難しさを感じたという。

「芝で打球が死んでも、土が硬いので急に速くなったりします。急にポーンと跳ねますし、練習の時から常に打球を疑って、『ここで跳ねるかな』とか想定しながら守っていました」

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