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巨人・門脇誠は高校1年夏から7年間フルイニング出場の鉄人 使えば結果を残す安定感でレギュラー奪取を狙う (3ページ目)

  • 安部昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Koike Yoshihiro

 創価高校1年夏の都大会から、創価大4年秋のリーグ最終戦まで、7年間で公式戦116試合、999イニング連続出場。高校、大学で野球を経験された方なら、この記録がどれだけすごいことか容易に想像がつくだろう。

 これだけ長期的に継続できるということは、体の強さはもちろんだが心の強さも欠かせない。

 門脇のようなタイプは、一瞬だけドーンとブレイクするわけじゃない。ポジションひとつを任せて、少々のことは目をつぶりながら使い続けたら、いつの間にか立派なレギュラーに台頭している......。最近の例で言えば、ヤクルトの長岡秀樹が重なる。

 使ってもらうほうも辛抱なら、使うほうはもっと辛抱しなくてはならない。そのあたりの腹の括り方が双方で実現できた時、また新しい個性のあるマルチな内野手が誕生するだろう。

 5月9日のDeNA戦ではメジャーのサイ・ヤング投手のトレバー・バウアーから3安打を放ちチームの勝利に貢献。プロの世界でもやっていけることは十分に証明できた。あとはどれだけ実戦経験を積めるかだ。

 世代交代が叫ばれる巨人で、勢いだけでなく安定感のある門脇は間違いなく戦力になるはずだ。これからの活躍が楽しみでならない。

著者プロフィール

  • 安倍昌彦

    安倍昌彦 (あべ・まさひこ)

    1955年、宮城県生まれ。早稲田大学高等学院野球部から、早稲田大学でも野球部に所属。雑誌『野球小僧』で「流しのブルペンキャッチャー」としてドラフト候補投手のボールを受ける活動を始める。著書に『スカウト』(日刊スポーツ出版社)『流しのブルペンキャッチャーの旅』(白夜書房)『若者が育つということ 監督と大学野球』(日刊スポーツ出版社)など。

5月9日のDeNA戦でトレバー・バウアーから3安打を放った巨人・門脇誠

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