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西武・平良海馬も通うアスリートの成長を支援するハイパフォーマンスセンター「ネクストベース・アスリートラボ」に潜入してきた!

  • 佐々木亨●文 text by Sasaki Toru
  • 写真提供●ネクストベース

 都心からほど近い千葉県市川市にある「NEXT BASE ATHLETES LAB」(ネクストベース・アスリートラボ)は、おもに野球選手を対象としたアスリートのフィジカルや動作データなどを細かく測定し、その分析結果から導かれたパフォーマンス向上プログラムなどを提供する施設だ。

千葉県市川市にある「NEXT BASE ATHLETES LAB」千葉県市川市にある「NEXT BASE ATHLETES LAB」この記事に関連する写真を見る

【世界最先端の計測機器と専門スタッフ】

 運営するのはスポーツテック企業の「ネクストベース」(東京都品川区)。民間企業では国内初となるその施設は、昨年8月のオープン以来、プロ野球選手をはじめ、社会人や子どもたちまで多くのプレイヤーが通う。昨年2022年シーズンの最優秀中継ぎ投手である平良海馬(西武)もそのひとりだが、オフシーズンにはこの施設に通い詰め、投手として新たな進化を遂げるトレーニングを続けた。

 延べ床面積が約340平方メートルで、世界最先端の計測機器と専門スタッフがそろう施設は、日々の成長を求めるアスリートのために存在し、そして、スポーツを通じてデータ活用の大切さを広め、PDCAを回せる人材を育成することもコンセプト。データを正しく取得できる環境づくり、データの正しい活用の理解促進、選手やチームのパフォーマンス向上と故障防止などを目指している。

 ネクストベース上級主任研究員の神事努(じんじ・つとむ)氏が「民間レベルでは、海外でもこれだけの機器を揃えているところはほとんどない」と言うように、設置されている機器は豊富だ。同じような施設として有名なアメリカのシアトル郊外にある『ドライブライン・ベースボール』には、大谷翔平(エンゼルス)を含めたメジャーリーガーたちが通う。それに匹敵する施設の環境は、まさに世界トップレベルと言える。

 14台の光学式モーションキャプチャシステム「VICON 」による高度な動作解析、地面反力を精度高く測る「フォースプレート」、ボールの速度、回転数、変化量などを測定する「ラプソード」などを揃えて、細かな動きをモニターに映し出すシステムもある。神事氏は言う。

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著者プロフィール

  • 佐々木亨

    佐々木亨 (ささき・とおる)

    スポーツライター。1974年岩手県生まれ。雑誌編集者を経て独立。著書に『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』(扶桑社文庫)、『あきらめない街、石巻 その力に俺たちはなる』(ベースボールマガジン社)、共著に『横浜vs.PL学園 松坂大輔と戦った男たちは今』(朝日文庫)などがある。

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