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【星野伸之のパ・リーグ順位予想】ソフトバンクは4軍があっても結局は外からの補強 若い選手でオリックスに分がある (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

【4位予想:楽天】

――昨年は開幕ダッシュに成功しながら、最終的に4位だった楽天。星野さんは今年も4位と予想しましたね。

星野 楽天は、特にピッチャー陣の実績は十分なんです。昨年は序盤に首位を快走していたので、「実績のある選手たちが力を出せるとすごいんだな」と思っていましたが、最大11.5ゲーム差あったオリックスに抜かれてしまった。あれだけの首位独走から4位まで落ちることは、そうそうない失速だと思います。

 勢いのある若い投手が出てこないといけない。ドラフト1位ルーキーの荘司康誠や同2位の小孫竜二に頑張ってほしいですし、何より3年目の早川隆久にもっと勝ち星を挙げてほしいです(昨年は5勝9敗)。

――バッター陣はどう見ていますか?

星野 阿部寿樹の加入は大きいですね。セカンドには浅村栄斗がいるので、オープン戦ではレフトで出たりしていましたが、中日時代のように勝負強さを発揮できたら打線に厚みが出ると思います。

 あと、オープン戦で好成績(17試合出場、34打数11安打、打率.324)を残した4年目の黒川史陽、いいスイングをする2年目のキャッチャー安田悠馬らにも注目しています。そういう若い選手たちによるチームの底上げがないと厳しいでしょうね。

【5位予想:ロッテ】

――吉井理人新監督で巻き返しをはかるロッテですが、5位と予想されました。どんな課題が挙げられますか?

星野 絶対的な抑えだったオスナが抜けたのが痛いですね。実績と経験のある益田直也は、対オリックスの成績が悪いんですが(昨年は防御率7.88)、オリックス戦だけ抑えから外すわけにはいかないので......。澤村拓一が(レッドソックスから)加入しましたが、悩ましいところでしょう。

――先発ピッチャー陣は佐々木朗希投手がいますが、昨年8勝のエンニー・ロメロ投手が退団。ベテランの石川歩投手や美馬学投手に頼らざるを得ない状況です。

星野 石川はコンディション不良で開幕投手を回避したので心配です。実績があって、イニングを稼げるピッチャーが計算できないのはつらいところ。佐々木が先発ローテーションを1年間守れるのか、という問題もありますし......。

――開幕投手に抜擢された、小島和哉投手はいかがでしょうか?

星野 いい球を投げますよね。チームには長いイニングを投げられるピッチャーが2人ほしいところですが、小島にはその期待がかかっていると思います。勝ち負けはもちろん重要ですが、リリーフ陣を運用する上でもそういうピッチャーは必要です。

 バッター陣には、レギュラー争いによる刺激が必要だと思います。藤原恭大の1年目のシーズン(2019年)に、荻野貴司が初めて1年を通してプレーできたのがいい例です(プロ10年目にして初の規定打席に到達)。以降は藤原が伸び悩み、"荻野頼み"になっている。山口航輝あたりが覚醒したら順位も上がると思うのですが、まだこれからですね。

 2021年に優勝争いをした時には(レオネス・)マーティンの勝負強さに支えられていましたが、若手の日本人バッターの成長と、外国人頼みからの脱却が大きな課題だと思います。

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