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ヤクルト高橋奎二が見据えるWBCのその先「代表に選ばれた以上、今シーズンは結果を残さないと本当にダサい」 (3ページ目)

  • 島村誠也●文・写真 text & photo by Shimamura Seiya

昨シーズン、自己最多の8勝を挙げた高橋奎二昨シーズン、自己最多の8勝を挙げた高橋奎二この記事に関連する写真を見る── その年の6月に一軍昇格すると、ソフトバンクとの交流戦でシーズン初勝利。日本シリーズではプロ初完封を記録して日本一に貢献。そして昨年はキャリアハイとなる8勝を挙げました。

高橋 ほかにも伊藤コーチは、変化球でストライクがとれずに困って、真っすぐで打たれるパターンが多かった僕に対し「変化球はど真ん中でもいいからストライクをとれ」と。2年前のシーズンの前半は石川(雅規)さんも二軍におられて、自分のためになる話をしていただいて、そういったところで成長できたシーズンでした。

── 結果が出て、自信がつくことで、マウンドでの佇まいや普段の歩く姿も、以前のふわふわした感じが消えて、地に足がついているように見えます。

高橋 オフシーズンのトレーニングなどで鍛えていくなかで、体幹が強くなったり......そういうのもあったのかもしれないです。それプラス、多くの人に見られているという自覚もありますし、チームには後輩もいます。ふわふわしているところは、まだたまにあるんですけど、だらしないことはできないなと考え方も変わったと思います。

── 高校時代はセンバツ優勝投手、プロ入り後も日本シリーズ完封、日本一、オールスター選出、そしてWBCの日本代表入り。輝かしい経歴です。

高橋 たまたま運がいいという感じです。日本シリーズのような短期決戦ではいい結果が出ましたけど、1年を通して投げたことがないですし、日本を代表するピッチャーはタイトルを獲ったり、2ケタ勝利を挙げたりしています。そうしたところではまだまだですけど、こうして代表に選ばれた以上、今シーズンは結果を残さないと本当にダサいと思っています。

── 最初にWBC球を手にした時の感覚はどのようなものでしたか。

高橋 昨年の11月の強化試合前に初めて触ったんですけど、最初は「ちょっと滑るな」くらいだったのですが、乾燥している時は「すごく滑るな」と。ただ、意識しても変わらないので、このボールをどう操るかという考えでやっています。それこそ1日中ボールを触っています。

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