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「こんなにスライダーが曲がるのか」内川聖一が22年間のNPB時代に対戦して驚いた、ふたりの日本人メジャーリーガー (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Kyodo News

「順番としてはしょうがないのかな、という気持ちがありつつ、僕らよりも年齢が上の選手がまだ頑張っている姿を見ると、この人たちは本当にすごいなと思いますね。

 実際にプレーを見ていても、まだまだできるだろうなと感じます。引退した立場から言うと、彼らが辞めるきっかけは何だろうなって気になりますね」

── 内川さんもまだまだできると思っている後輩がたくさんいると思いますが。

「そう言ってもらえるのはありがたいですね。引退試合でもレフト線のツーベースを打ったし、二軍の最終戦でもホームランを打つことができました。40歳でもこれだけやれるというところを、最後に若い選手に見せられたのはよかったですね」

── やり残したことはありませんか?

「その時、その時で、これ以上できないなと思うくらいまで練習をやってきたつもりですし、結果も出してきたつもりです。だけど、終わりが近づくなかで感じたのは、もうひと踏ん張りできたんじゃないかということ。

 その時はしんどかったし、これ以上できないわと思ってやってましたけど、その場面、その場面でもう少し頑張れていれば、もっと結果は違っていたんじゃないかって。やり残したというか、そこが一番、悔いが残るところです」

── 『辞める』という決断と『もっとできる』という思いで、気持ちが揺らぐことはなかったですか。

「もう、5分おきくらいに、気持ちは変わっていましたね。試合が始まる前はしんどいなと思っていても、ヒットを打ったら、まだできるんじゃないかって。その繰り返しでしたね。

 でも、ある時に『新たな道に進むのなら、このタイミングなんじゃないか』って思ったんです。いつか区切りをつける時期は絶対に来るわけで、自分の人生を選択する時は、今なのかもしれないなって」

── 具体的な出来事があったわけではなく?

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