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吉井理人が山本昌に打ち明けた監督就任秘話「冗談言ってんちゃうかなって...でも、断る理由はなかった」 (2ページ目)

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Igarashi Kazuhiro

【突然の監督要請に驚き】

山本 ところで、監督の要請があった時はどんな気持ちだったんですか? 最初、「びっくりした」って言ってたよね。

吉井 本当びっくりした。「冗談言ってんちゃうかな」って思って。だから最初はまったく真に受けなくて、「ホンマですか?」って感じだったんですけどね。

山本 でも、一応ちょっと考えて、じゃあ、決めようと?

吉井 いや、まったく考えなかった。だって、監督のオファーというのは野球人としたら、断る理由がないでしょ。僕の健康状態に重大な問題がない限り。実際に説明を聞いて、「本当なんだ」っていうところで、もう決めました。

山本 さっき、ピッチャーについては聞いたけど、問題はバッターですよね。まだ、キャンプも始まっていないけど、監督としてはやっぱり大砲が欲しいじゃないですか。どうしてもホームラン数が少ないから、日本人大砲を育てるのか、外国人選手を獲るのか、どうしますか?

吉井 球団フロントとしては、「若い選手を育てて、その子たちをホームランバッターにしてほしい」っていう思いがあるみたいなんですよね。だから、自分としてはそっちに力を注ごうかなとは思っています。

山本 本拠地のZOZOマリンスタジアムは、ホームランが出にくい球場でもあるので、これは(中日の本拠地)バンテリンドームも同じなんだけど、やっぱり打って育てるっていうのはなかなか難しいと思いますね。ただピッチャーについては、すごく育ちやすい球場だと思うよね。まずは、吉井監督がビシッと投手陣を整備してくれると思うし、そこから打線についてじっくり腰を据えて育てていくのかな。そういう風に僕は見ていますね。

【2023年ロッテの見どころ】

── マリーンズは2025年までに常勝球団をつくり上げるための長期的プロセスを継続中ですが、この大命題を前任の井口資仁監督から引き継ぐことになりました。この長期的な展望についてはどうお考えですか?

吉井 目標が曖昧ではなく、きちんとゴール設定してあるのは、すごくいいことだと思いますね。ただ、そこに行くまでのやり方というのはいっぱいあると思うので、今までの考え方にとらわれずに、固定観念を壊すためにも、自分だけのアイディアじゃ無理なので、いろんな人の意見を聞いて、うまくつくり上げていきたいなと思っています。

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