高木豊が思う「現役ドラフト」でチャンスが広がりそうな選手たち。レギュラーの壁が厚い大砲候補、かつての12勝投手も (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

――活躍のチャンスがありそうなチームは?

高木 オリックスのセカンドはベテランの安達了一や西野真弘、若手の太田椋らが守っていますが、固定できていないのでいいかもしれません。現役ドラフトでは年俸5000万円以上の選手は対象外とされていますが、1名に限り5000万円以上1億円未満の選手がリストアップできますよね。(推定8000万円の)糸原がリストアップされる可能性もありますが、もしそうなれば人気になるでしょう。環境を変えればまだまだやれる選手です。

――先ほど、楽天は左打者が多く右打者が少ないというお話がありましたが、右打ちのオコエ瑠偉選手は伸び悩み、チャンスをつかめていません。

高木 オコエも可能性がありますよね。今季はわずか6試合の出場でしたし、打撃の内容的にも中途半端。だからなのか、一軍での出番はほとんどありませんでした。チームに足りないはずの右打ちの野手で、ドラフト1位で期待は大きかったはずですが、ここまできたら出してあげたほうがいいと思います。

 あと、オコエと同じ年にロッテのドラフト1位だった平沢大河は、リストアップされたらけっこう人気が出ると思います。今年はイースタン・リーグで2冠(首位打者・最高出塁率)を獲得しました。二軍で頑張ってもなかなか一軍のチャンスが与えられていませんが、バッティングのセンスはありますね。

――ヤクルトの西浦直亨選手はどうでしょうか? 今年は長岡秀樹選手がショートの定位置を獲得し、139試合に出場。初のゴールデングラブ賞を獲得するなど飛躍しました。一方、西浦選手はわずか6試合の出場でした。

高木 西浦をリストアップしている可能性はあるかもしれません。長岡もまだ21歳ですが、さらに若手も控えていますしね。加えて、中日から内野手の三ツ俣大樹も獲得しましたし、ますます出場機会がなくなりそうです。ただ、彼もこのままでは終わりたくないだろうし、「ぜひ出してくれ」と思っているひとりではないでしょうか。

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