高木豊が思う「現役ドラフト」でチャンスが広がりそうな選手たち。レギュラーの壁が厚い大砲候補、かつての12勝投手も

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

高木豊が語る現役ドラフト 後編

(前編:現役ドラフトの問題点。選手たちの心情、「必ずひとりは獲らなきゃいけない」ルールに疑問>>)

 球界初の試みとなる「現役ドラフト」が、12月9日に開催される。12月2日に締め切られた対象選手のリストは未公開だが、どんな選手が候補に挙がっているのか気になるところだ。高木豊氏へのインタビュー後編では、他の球団への移籍によって活躍の場が広がりそうな選手たちについて聞いた。

ポジション争いが激しいDeNAの細川成也(左)や、ここ数年は苦しむソフトバンクの高橋礼ポジション争いが激しいDeNAの細川成也(左)や、ここ数年は苦しむソフトバンクの高橋礼この記事に関連する写真を見る***

――現役ドラフトでは、出場機会に恵まれない選手の移籍活性化を目指していますが、他のチームで活躍のチャンスがありそうな選手を、野手からお聞きできればと思います。

高木豊(以下:高木) 例えば、DeNAの細川成也は長打力を秘めた外野手ですが、DeNAは外野陣の層に厚みがあるので出番が少ないと思います。守備に少々難があって、バッティングの安定性も欠けると思いますが、試合に起用し続けて慣れが出てくれば、そこそこパワーもあるし、力を発揮してくれるんじゃないかと。

 レフトに佐野恵太、センターに桑原将志、ライトに(タイラー・)オースティン、ほかに大田泰示もいますし、なかなか出番は回ってきません。チームから出してあげたほうが可能性は膨らみますよね。

――現状だとどのチームにフィットしやすいと思いますか?

高木 長打力が不足しているロッテなどはいいと思います。楽天も右打者が少ないのでいいかもしれませんね。スタメンの多くを左打者が占めていますから、長打力を秘めた右打者の需要は高いはずです。

――ある程度の実績、またはポテンシャルがありながら、ポジションがかぶる選手が候補になる?

高木 そうですね。あと、岡田彰布新監督になって名前を聞かなくなったのが糸原健斗です。中野拓夢をショートからセカンドへコンバートさせるとか、木浪聖也と小幡竜平でショートを競わせるとか、さらに日本ハムとのトレードでセカンドの渡邉諒を獲ったり......いろいろなことを考えると、糸原は来季あまりチャンスがないんじゃないかなと思うので、他球団でチャンスをあげてもいいんじゃないかと思います。

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