斎藤佑樹が長年愛用したミズノのグラブ。山奥にある工場を訪ねてマイスターに聞きたかったこと (4ページ目)
25から27あるグラブのパーツを傷のない部分からいかに効率よく切りとるかという裁断作業から始まり、革に押印、厚みのあるところを一定に調整するように革を漉く作業へと続く。
刺繍縫製からネームの縫いつけ、裏の縫製、指の部分の縫製、受球面との縫製、縫合された表部を裏返す、アイロンでくせをとる、べろと飾りの縫製、手口を接着剤で貼る、裏部に表部をかぶせる作業、へり革を用いてへりを縫い、さらに巻き縫いをする、親小芯を入れる、受球面の内側にグリスを入れる、ウェブの縫製、紐を通す......そうした幾多の作業を、トッププロをも納得させるクラフトマンたちが丁寧に進めていた。すべての工程を視察してから、斎藤は岸本さんと向き合う。そして、こう切り出した。
「岸本さん、北海道では今、えぞ鹿の数が増え過ぎて深刻な被害が出ているんです。グラブの革、牛じゃなくて鹿を使うなんてことは可能なんでしょうか......」
さて、岸本さんの答えは──?
◆【動画】斎藤佑樹がどうしても行きたかった場所〜ミズノグラブ工場を訪ねて
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