片岡篤史が中日のファーム監督になって感じた「新陳代謝ができていない」。期待の若手選手についても語った (4ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

―― 一軍で主力としてやってもらわないと困る?

片岡 その最たる選手のひとりですね。

――今季は一軍で58試合(ファームは4試合)に出場している溝脇隼人選手や、48試合に出場(ファームは23試合)している三ツ俣大樹選手はどう見ていますか?

片岡 溝脇は代打の切り札としてよくやってくれていましたし、三ツ俣は今年1月にコロナに感染して出だしでつまずき、春先にはケガもありましたけど、印象に残る勝負強さを見せてくれています。京田も含めて中堅どころの選手たちにはチームを引っ張る気持ちで取り組んでもらいたいですね。

――育成選手だったルーク・ワカマツ選手はファームで打率.328、出塁率.436と好成績を残し、7月17日に支配下登録され、昇格即スタメンで出場するも2試合でケガにより離脱。トレードでオリックスから移籍した後藤駿太選手も昇格即スタメンで出場するなど、選手のやりくりに苦労している印象があります。

片岡 ケガ人やコロナでチームが苦しく、選手を入れ替えざるを得ない状況です。一軍のメンバーを見ていただくとわかるように、つい先日までファームでやっていた選手が多いですよね。ただ、そういった選手には「チャンスだ」と思ってやってほしいんです。

――これだけのチャンスはそうそうない?

片岡 「こういう時だからこそ」という気概をもってプレーしてほしいです。それが、若手の突き上げによるチームの底上げ、レベルアップにつながっていくはずですから。

――後半戦の主な課題は?

片岡 投手はフォアボールが多く、野手はエラーが多いですね。バッティングに関しては速いボールにいかに対応していけるのかが課題。それらをなんとかクリアさせて、一軍の戦力になる選手を送り込むのが僕らの役目です。

 ファームには若手、中堅、ベテランまでいろいろな立場の選手がいますが、試合になれば年齢関係なく結果が出ます。ファームで失敗した打席やプレーをしっかり修正して、一軍で成功するためにはどうすればいいのか?そこで出た課題をひとつひとつクリアし、結果につなげていってほしいですね。

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