片岡篤史が中日のファーム監督になって感じた「新陳代謝ができていない」。期待の若手選手についても語った (3ページ目)
――先ほど名前を挙げられた土田選手は、ファームで52試合、一軍でも8試合に出場し、いい働きを見せています。
片岡 京田陽太の不振が続き、土田にとってはチャンスですよね。彼の場合はファームでもミスが多い。ただ、今のチームに、彼のような身のこなしがうまくてショートを守れる選手はいません。もっと言えば、二遊間に足の速い選手がいないんです。これが、このチームの大きな課題だと思います。
先ほどチームの新陳代謝、若手がいないという話をしましたが、二遊間を守れる選手が少ないですね。ただ、今年はレギュラーが不振やケガでチャンスが巡ってきていますし、チャンスを生かすも殺すも本人次第です。
土田は2年目ですけど、昨年から見ていたコーチの話だと、格段に守備力、特に送球がよくなったと言います。立浪和義監督も多少のミスは承知の上で、ショートで起用していますし、チャンスをモノにしてほしいですね。
――京田選手は7月11日に今季2度目のファーム降格。今の状態をどう見ていますか?
片岡 プロ野球は何で判断されるかと言えば、やはり数字です。課題はいろいろありますが、立浪監督も京田には期待しているはずです。そういう期待に応えられるかという正念場ですし、本人も課題はわかっていると思います。
――守備に定評があった京田選手ですが、ファームの試合では"らしくない"ミスも見られます。
片岡 そこは本人が一番理解していると思いますが、やはり守備範囲であったり、球際の処理だったり、見ていても「う~ん......」と思わざるをえないプレーが多いです。ファームで一生懸命にやっていますが、なかなか結果が伴ってこないのは本人も歯がゆいでしょう。
でも、そういう選手をこれからどう再生していくかが、ファームの監督、コーチの仕事です。京田には日々の取り組みのなかで、この世界で生きていくための何かをつかんでほしいです。
――メンタル面も影響している?
片岡 あれだけ結果が出ないと、もちろんメンタル面にも何か問題はあると思うんです。ただ、すべてをひっくるめて自分で打破していかないといけません。若い時は勢いで不振から抜け出すこともなくはないですが、プロ野球は相手も研究してきますし、常に自分の技術や考え方をアップデートしていかなければなりません。
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